( 入院2日目 )
手術日、術前の予定
● 9時頃より点滴をおこないます
● 11時頃から手術の準備をします
● 手術の開始時間は12時頃
● 朝から飲んだり食べたりできません
● ご家族は手術までにお越しください
手術当日の朝
手術日の朝はよく晴れていました。
廊下側のベッドでも明るくて朝を感じることができました。
昨日の夜中に入院してきたのは若い妊婦さんでした。
発熱と食欲不振、そして安静にしないといけないために入院したようです。
それにしても0時頃に入院するなら一晩は個室に入ってもらってもよかったのではないでしょうか。
私、今日手術だから夜はしっかり寝て身体を休めたかった。
落ち着かない
今日、手術だって思うと落ち着かず、気分がハイです。
お掃除のおばさんがゴミを集めに来てくれたので挨拶をして部屋の前の廊下をふらふらしていました。
そしたら、おばさんと目があったので声をかけてみました。
今日、私、手術なんです あら、あなた、どこも悪くなさそうなのにねそう、手術するの?
がんばるのよ!
エールがうれしい。
ナースがこない・・・
9時頃に点滴を入れるので病室で待ちます。
麻酔科の先生から10時頃までならお水やお茶であれば少し飲んでよいと言われていました。
点滴を入れてもらったらデイルームに行ってお茶しながらリラックスしようと思っていたのに、9時になっても点滴を入れるどころか、今日の担当ナースが挨拶にすら来ない。
忙しくしているところにナースコールするのも悪いしな・・・。
ナースコールしようか?
待つか?
ああどうしよう、イライラします。
結局ナースコールすることなくずっと待ちました。
そしてやっと10時すぎに点滴をいれに来ました。
本日の担当ナースではない人が・・・。
「予定より遅れてすみません」と言ってくれれば留飲もさがりました。
もちろんそんな一言はありませんでした。
点滴が入らない
一人目は若手のナース
私の血管は見つけにくいので「前の手術のときはこの辺にいれました」と一応声をかけました。
しかし、全然見つからないようです。
時間をかけて血管を探してもちょうどよい血管が見つからず手首付近に入れてみることにしたようです。
「そこに入れたら不便なんですけど」と思いましたが仕方ない。
しかし、針は血管には触れたようですがうまく挿入できなかったようです。
「あ、あー、ちょっと・・・抜きますね・・・」
「別の人に交代してもらいます」と去っていきました。
二人目はさっきよりもベテランさん
「じゃあ、ちょっとみてみますね」と血管を探しはじめました。
このかたも、念入りに探していますが見つからないようです。
左右に1回ずつ刺してみますが血管にかすりもしませんでした。
「入らないですね、先生に伝えてみます」と去っていきました。
三人目は主治医
「血管ないんですねー」と言いながら探し始めます。
「前の手術の時はこの辺にいれました」と3回目の説明をしました。
はじめは「そこはわかんないね」と言って見向きもしませんでした。
しかし、他の部位にも見つけられずもう一度その場所で探し始めました。
「んーんーんー・・・あ、ここかな、なんとなくかすかにあるような、ないような。でも入るかな? んー」と言いながらトライ。
「あ、(血液の逆流が)きた、大丈夫かなー」といいながらゆっくりと針をすすめています。
「入りました」と言われたときはほっとしました。
4回刺された
何回さすんだと思いましたが4回目で成功。
痛かった・・・。
最終的には手を動かすのに邪魔にならないところに入ったのでよかった。
今日、私を担当するナースは点滴が入ったあとに悠々と登場しました。
私、今日が手術の当日ですごく緊張しているし不安なんですけど…。
それなのに朝に顔も見に来ないし、11時頃になってやっときたと思ったら「別に遅くないですけど?」みたいなすました顔で検温している姿を見て、この病院はほんとはずれのナースばかりだなって思いました。
手術後もこの人が私をみるんだろうけど、大丈夫なんだろうか…。
不安が増しました。
手術前
手術予定は12時頃ですが、オンコールです。
以前と同じように父は予定の30分前くらいに到着して、病棟の入口付近の椅子でまっていました。
父に術後に主治医から手術の説明をされるとき私の腫瘍を写真にとっておいてと頼みました。
もちろん父は「そんな・・・いやだよ」と拒否しましたが、無視してデジカメを押し付けておきました。
私は手術着、弾性ストッキング、パンツ、パジャマのズボンという姿で呼ばれるまで自室で待機していました。
待っている時間がなんとも言えず落ち着かない。
手術にはほぼ時間通りに呼ばれました。
ナースが声をかけてくれ手術室に歩いて向かいます。
父も手術室の入口まで一緒に移動し、私は手術室へ、父は待合室です。
手術台に自分で上ります。
「点滴から薬をいれるときにぴりっとしますよ」と声を掛けられました。
そのとおりに点滴の刺入部がぴりっとしたと思ったらあっという間もなく意識消失しました。
手術終了(14:30帰室)
目覚め
意識消失してから数秒後に水の底から急浮上するような感覚で、真っ暗ななかからぶわっと目が覚めました。
私の時間感覚では一瞬で手術が終わったという感じです。
ぶわっとしたのと同時にのどから管が引き抜かれました。
うげーって思いました。
すぐに咳が出始めます。
そして、何回か咳したなと思ったらふっと意識が途切れました。
次に気が付いのはちょうど病室に戻ってきたときでした。
ベッドの周りに5、6人くらい人がいます。
病室に戻ってきたと思うのと同時に咳が出はじめました。
耳ははっきり聞こえ、頭のなかも比較的はっきりして周囲の状況も把握できる状態になりました。
しかし、くちも含めて身体は思うように動きません。
頭と身体がうまくつながっておらず、閉じ込められているという感じがしました。
それに目が悪いので裸眼ではすべてがぼやけています。
はっきりと見えないことがすごく不安でした。
付き添い(父)は・・・
父がベッドサイドに置かれた椅子に座っているシルエットがぼんやりと見えました。
浴衣ははだけるし、よれよれの姿なので見られたくない。
父は何をしていいかわからずただ私を眺めているだけでなんの役にも立ちません。
まだ動きにくい口で付き添いのお礼を言い、何かあればメールするからと伝え帰ってもらいました。
メールをする気はありませんでしたが周囲の目もありあまり邪険には扱えません。
「あ、じゃあそうして」と父はそそくさと帰っていきました。
帰室時の身体状況
- レンタルの浴衣
- 術後用のパンツ(なかには大きなパットがあてられている)
- 足には弾性ストッキング
- 左手に点滴
- 尿管
- 酸素マスク
- 心電図モニター
絵にするとこんな感じです。
*術後用のパンツとは、T字帯タイプのパンツです。
紙製で使い捨てです。
マジックテープでとまるようになっていて寝ている状態でも開くことができます。
創部の確認や不正出血の有無を簡単に確認できます。
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